こんにちは。grow-upです。
新型コロナウイルスの関係でインターハイが中止になりました。「仕方ない」の言葉で片付けるのは簡単ですが、最後の夏に向けて必死に準備をしてきた高校3年生のことを考えると気の毒でなりません。
私も実は高校生の時部活動で毎日汗を流しておりまして、インターハイを大きな目標にしておりました。それこそ高校生らしい青春を全て部活動に捧げたと言っても過言ではありません。土日はもちろん返上、長期休暇は大会があるので旅行にも行けない。そんな高校生活を送っていました。
そのスポーツをすることは生き甲斐であり、全ての行動の核になるような存在でした。朝練の為に起き、体を大きくする為に飯を食べ、補習にかからないように勉強をし、体力を回復させる為に睡眠を取る…。なぜそこまでできるのかと言われると、”好きだから”なんでしょうね。うまく言えませんが血や骨みたいなもので体の一部という感覚でいました。
インターハイに出場すること自体もすごく価値があるものですが、それ以上に、そこに出る為の努力と出た後に感じることに意味があると思っています。
私が高校3年生の時、運よく地元開催の年でした。地元選手でいい結果を出そう!という役員の先生方の思いは強く、県外遠征に何度も出かけたのを覚えています。当時は「また遠征かよ〜少しは休ませてくれよ」と思っていましたが、教員の働き方が見直されている昨今、とんでもない労働時間を割いて頂いてたことに今になって気づきました。
私の父親が教員をしていたので、地元インターハイを開催する先生方の御苦労は自然と耳に入ってきていました。普段の業務に加えて開催の準備ですから、本当に大変だったと思います。このような状況を聞いていると、「選手である自分は何とか結果を残して恩返しがしたい」と思うようになってきました。
人間自分の為だけに頑張るというのは限界があります。苦しかったら手を抜きたくなるし、言い訳を考えるのは簡単です。そこでもう一踏ん張りできるのは、”応援してくれる人の為”、”いつも支えてくれる人の為”という感謝の気持ちがあるからだと学ぶことができました。
オリンピックなどでアスリートがインタビューを受るとだいたい「応援してくれたサポーターのおかげです」なんて言葉が毎回出ますが、あの言葉は一点の曇りもない真実の言葉なのです。
普段の生活や部活動ではこのことを学ぶのはなかなか難しいことです。日常が当たり前だと感じてしまいますから。先生に練習見てもらって当たり前、親に弁当作ってもらって当たり前、後輩がボール磨くのは当たり前。。日常では当たり前のことでも、ふと冷静に見つめ直してみるとすごく恵まれていることに気付くはずです。そのふと冷静になるきっかけ、感謝の気持ちを学ぶきっかけになるのがインターハイだと私は考えています。
今一番悔しい思いをしているのは高校3年生です。間違いありません。そのスポーツをやめてしまう生徒も出てくるかもしれません。もしそうなってしまったら非常に寂しいことです。スポーツの価値はただ試合に勝つことではありません。そのスポーツを通じて様々な経験をして、普段では感じられないようなことを学べることです。そのうちの一つがインターハイだというだけです。インターハイは確かに価値があります。しかしそれが全てではありません。
”そのスポーツが好きだ”という感情は常に持ち続けて欲しいと思います。そしてその気持ちで仲間と繋がっていて欲しいと思います。
一刻も早いコロナウイルスの収束を願っています。
読んでいただき、ありがとうございました。